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燐の定番のはじまり

流行にケリをいれろ

流行はぐるぐる回り続ける。
その流れをもう何十年も眺めてきた
流行は古くなれば捨てられる。

だけど本当にいいものは色褪せない
人々に長く愛され続けて残り続ける。
それを「定番」という

ファッションの「定番」とは、例えば
Tシャツ?モッズコート?Pコート?

じゃあ「燐」の「定番」とは?

私たちは「燐」を立ち上げて25年間、
デザインを考えて生地の質感や重みを考えながら型紙を起こし、
切って縫って切って縫って、
ミシン1台、ロックミシン2台、アイロン2台で
1000以上の形(パターン)を作り上げてきた。

ボタンホールを作るのもボタンを付けるのも
ひとつづつ全て自分たちで仕上げてきた。
(外注に出しているのはマッチのマークの刺繍だけ)

そして私たちは店頭に立つ。
25年間店舗を持たずにポップアップショップで販売している。
東京、福岡、京都と各地を回る事を「ツアー」という。
毎晩「今日も盛り上がったね!」とスタッフ同士で盛り上がる。
そんな事をずっと続けてきている。

「燐」は既存のアパレルブランドとは違う
クリエイティブチームの名前だ。

そして、そもそも「燐」とは、
マッチの燐寸に含まれている元素の名前だ。

[ 燐 : Phosphorus ]

マッチは擦ると火がつく。
最近のマッチはコーティングされているから大丈夫だけど
100年前のマッチはただ置いてあるだけで箱ごと発火していた。
空気中で自然発火する「燐」とはそんな危険な元素の名前だ。

「燐」は誰の体の中にも
1%くらい存在していてエネルギーを作り出している。
死んだ後にも骨の中に残っていて
それが空気中で自然発火すると人魂になる。

最初は私の中の「発火」という意味でこの名前をつけた。
でも今では燐の服を着るお客様の「発火」でもあるのかもしれない。

たくさんのお客様が燐の服を着るのを見てきた。
燐の服が、その人たちの体型や年齢や性別を
軽快に乗り越えてしまうのを見てきた。

153cmの人と175cmの人が同じワンピースを着られる。
17歳の人と80歳の人が同じコートを着られる。
男性と女性が同じパンツを履ける。

偶然でもないし気合いでもない。
燐の服は計算してそんな風に作られている。

好きな服が着たくて
若い頃は着心地が悪くても我慢できてた。
サイズも気にしなかったし肌触りも我慢できた。

年齢を重ねるごとに若い頃に着ていたアイテムが
体型や気持ちに合わなくなってくる時がある。
ピタピタのトップスも着たくないし、
肌触りが悪いのも我慢できなくなる。

でも大人になったからって落ち着きたい訳じゃない。
ふんわり優しいナチュラル思考になりたいわけでもない。
だけど若い頃の服とは気持ちが合わない。

燐の服はそんなターニングポイントに合う。

たとえば、燐のパターンのベースになっているガーゼシャツは肩幅がとても小さい。
お店で広げてみるとまるで子供用みたいに小さい。
なので大体の人が「私には着られないサイズ」だと思ってしまう。

アパレルのアイテムはサイズが大きくなると普通、
肩幅、身幅、丈、袖丈、全てが少しずつ大きくなるように作られている。
なのでサイズが大きくなる程、ガボっとした印象になる。

だけど、体のサイズが変わって下半身のサイズは変わっても
肩幅は15歳くらいからそんなに変わらない(よっぽど鍛えない限り)
その上、燐のガーゼシャツはすべてバイヤス(生地を斜めに置いて裁断すること)で
作られているので、しなやかで伸縮性がある。
なので不思議と着られてしまうし、着心地もいい。

そして、着てみると上半身が小さくみえる。
そうすると自然に背筋が伸びて、痩せて見える。
大きく見えていた人が、実は細かった。
なんて事は燐ではほんとうによくある。

そんな背筋の伸びるアイテムを見つけられたら
そこから新しいコーディネイトが始まる。
それが燐ショップの楽しみだ。

あと、ガーゼ素材はナチュラルに受け取られがちだけど
燐のガーゼシャツは、元々は70年代の
PUNKSのガーゼシャツをイメージして作ってます。

似合うという事は、
体に合うという事なのか、心に合うという事なのか。
みているといつも面白い。

服は体が着るものだけど、
スタイルがいい事が美しい事だとは思わない。
だから燐はボディに合わせた立体裁断はしない。
私たちは人形になりたいわけじゃないし
モデルなら何でも似合って当たり前。

服は中に人が入って初めて完成する。
中に人が入るとその人に合った個性を出すから面白い。

私たちはなぜお洒落をするのか?
誰かのため?流行のため?

私たちは自分の為にオシャレをする。
それを否定する人の言葉も、流行も気にしない。
一時的に過ぎ去ってしまうものに振り回されてる時間も余裕もない。

燐の服は流行にケリを入れる。
「いい年をして」「誰にみてもらうわけでもないのに」
そんな言葉にもケリを入れる。
かわいい人はずっとかわいいし、かっこいい人はずっとかっこいい。

「いっぱい買っちゃったけど、、また頑張って働くからいいや!」
「あのコートを着てるとレストランでいい席に通してもらえる気がする」
「街でガラスに映った自分の姿が楽しくてずっとみちゃった」
そんな言葉を聞くたびに本当に元気が出る。

燐の「定番」とは、そんな皆様に愛されたアイテムの数々であり
燐が自信を持ってお届けできる「ベストアルバム」みたいなものです。

そして熟練の職人が作っている為、とても丈夫です。
今から25年後まで、
幾つになっても楽しく着られる服でありますように。
これからも燐をよろしくね。

「BASIC RIN」始まります